文化としての日本酒
Nihon -Shu as the culture 土着、根を張る文化(culture)。この地球に、根強く生える大樹のように日本にも文化が生えている。そう、日本酒だ。(※20歳未満の飲酒は禁止されています。)というのも、今日は藤島高校で毎年恒例行事の”ようこそ先輩”が行われて、私は「ワイン」の話を聞いてきたのだ。講師のOGの方は、フランスからzoomでリアルタイムで講演してくださった。フランスといえば、エッフェルさんの建てたエッフェル塔が有名でフランス料理も世界的にポピュラーなものであるが、フランスになんとしても欠かせないもの、それが”ワイン”である。どうやら、フランスにはアンシャンレジームの聖職者のように希少なワインが存在する。それが、ロマネコンティである。全体の1.5%、1樽1億円、1本200万円。オレンジがかったベリーのようなワインで、酸味、甘味、渋み、全てが一体となって必要のみが要求された最終形態となって私たちの心を満たしてくれる、そうだ。ワインは、ワインナーの地下にて熟成される。まるで、自分の子供のような気分になるらしい。若い頃は、派手でインパクトのある酸味、甘味が特徴的だが、年をとるたびに地味さが増していく。まさに、ワインは人生そのものである。また、ワインの原料ぶどうはつる科の植物で、ワインはつるが伸びるように人と人との縁を不思議と結んでくれるようだ。なんて、素晴らしく高貴でシンプルなドリンクなのだろうか。
さて、日本の場合、お酒といえば日本酒が主流であるが、日本酒の原料は米、すなわち稲科の植物である。米は春に田植え、夏に実り、秋に収穫し、冬は収穫した米を有り難く頂く。春夏秋冬、朝昼晩、はなさけぱっかん!というアニメがあったのをふと思い出した。日本人には、春夏秋冬という自然の摂理が先祖代々フィットするように受け継がれている。その季節にしか出来ないこと、その時期にしか出来ないこと、そう今しかできないことを一生懸命やる。そう、今を一生懸命生きようと必死に努力した戦後日本を生きた人々のように。堕落したとしても、そこには美しさがある。坂口安吾は、おもしろい。美しさが飾ったものではなく、素が一番いいことを痛感させてくれた。日本人は、今、に強いと思う。ふんばるときは、馬鹿力でふんばるし団結するときは団結する。それは、2000年にわたる日本国の創世に関連があると考える。イザナギ、イザナミは何を思いこの日本を創造したのか。イザナミの涙は、日本酒だったのだろうか。



